特徴
・体重250-350g程度のマーモセットであれば、同一の麻酔量で対応可能な簡易法(300g程度のマーモセットを想定)。
・各薬剤の投与量は、0.02ml, 0.2ml, 2mlと、わかりやすい。
・効果:30分〜2時間程度。
・適用:短時間の処置〜簡易な手術。
プロトコール
1, 麻酔
下記の、a)〜c)を筋注(混合注射可)
a) ケタラール筋注用500mg, 0.2ml(ケタミン10mg)
b) セラクタール2%注射液(必要時 ※筋弛緩), 0.02ml(キシラジン0.4mg )
c) アトロピン硫酸塩注0.5mg(必要時 ※唾液分泌抑制), 0.02ml(アトロピン0.01mg )
※ 毛刈りや身体検査など、簡易な処置の場合は、ケタラール単独でも可。
※ 麻酔の効果が切れだしたら、ケタラール0.2mlを追注。
2, 鎮痛(必要時 ※手術など)※麻酔時間は延長する。
ベトルファール5mgを、注射用蒸留水(or生食)で10倍希釈し、0.02ml(酒石酸ブトルファノール0.01mg ), 筋注
3, 抗生剤(必要時 ※手術など)
ペントシリン注射用1gを、10mlの注射用蒸留水(or生食)で溶解し、0.02ml(ピペラシンナトリウム2mg ), 筋注
4, 補液(必要時 ※手術など)
ソルデム3A, 2ml, 皮下注
<使用する薬剤>
・ケタラール筋注用 500mg(第一三共)
・セラクタール2%注射液(バイエル薬品工業)
・アトロピン硫酸塩注0.5mg(扶桑薬品工業)
・ベトルファール5mg(Meiji Seikaファルマ株式会社)
・ソルデム3A(テルモ)
<備考>
上記プロトコールにおける各薬剤の投与量(体重300gとした場合)
・ケタミン 33.3...(mg/kg)
・キシラジン 1.3...(mg/kg)
・アトロピン 0.03(mg/kg)
・酒石酸ブトルファノール 0.03(mg/kg)
・ピペラシンナトリウム 6.66...(mg/kg)
免責事項
本プロトコールは弊院独自の技術ノウハウの一部を参考技術として公開したものです。各種処置や薬剤等の使用には動物の体質、健康状態、既往歴、その他の処置内容等が深く関わってきます。そのため、本プロトコールの使用には、ご使用者様、各自の判断と責任でお願いしております。また、本プロトコールは、予告なく随時変更または削除されますことをご了承ください。